第2部|整理編 ―― 今ある情報を「資産」に変える
第3章 あなたのPCには、すでに「資産」が眠っている
この章の要点
- 新しいことを始める前に、「今あるもの」をAIと連携させる
- 生成AIは「整理された情報」ほど正確に・速く扱える
- 整理は「AIのため」ではなく「人間とAIが一緒に働く机を整える」作業
「新しいこと」より「今あるもの」
AI活用というと、「何か新しいツールやスキルを身につけなければ」と身構えてしまいがちです。しかし、本当に大切なのは逆です。
新しいことを始めるより、今あるものをAIと連携する。
第1章で挙げたように、あなたのパソコンには、すでに膨大なファイルがあります。患者説明資料、自主トレ資料、評価シート、論文、スライド、ブログ下書き──これらはすべて、「AI活用の素材」です。
多くの人は、活用の材料をすでに持っています。足りないのは材料ではなく、それをAIと一緒に扱う準備だけなのです。
なぜ「整理」が最初なのか
生成AIには、ひとつの特性があります。
整理された情報ほど、正確に・速く扱える。
逆に、
- デスクトップが散らかっている
- ファイル名がバラバラ
- どこに何があるか分からない
という状態だと、人間だけでなくAIも力を発揮できません。
これは「AIのために片付ける」というより、
人間とAIが、一緒に働きやすい「机」を整える
イメージです。散らかった机では、優秀な助手が来ても仕事を頼めません。まず机を片付ける。それが、AI活用の最初の一歩です。
そして安心してください。この「整理」そのものを、AIに手伝ってもらえます。
試してみるプロンプト
私は理学療法士です。臨床・教育・研究・発信の4つの領域で仕事をしています。 パソコンのファイルを整理したいので、それぞれの領域について、フォルダの中をさらにどう分ければ探しやすくなるか、フォルダ構成の案を提案してください。 セラピストの業務に即した、具体的なフォルダ名でお願いします。
このプロンプトでは、まだファイルをAIに渡していません。「整理方針の相談」だけなので、個人情報の心配もなく、安全に練習できる入り口です。
第3章のまとめ
- 多くの人は、すでにAI活用の素材(ファイル)を持っている
- AIは整理された情報ほど扱いやすい
- 整理は「人間とAIが一緒に働く机を整える」作業。AIにも手伝ってもらえる